Quantcast
Channel: MB マッスルバックアイアン名器巡り
Viewing all articles
Browse latest Browse all 271

ボーイング737MAX8墜落の謎①

$
0
0
この5ヶ月の間にボーイング737MAX8がインドネシアとエチオピアで続け様に墜落した。インドネシアとエチオピアの墜落には共通点があり、墜落後の機体が粉々になっていたと言う事だ。通常の航空機墜落の場合、速度は概ね600キロぐらい。しかし、その速度域では機体全てが粉々になる事は無い。何らかの条件下で機首が著しく上を向き、オート・パイロット(航空機自動運転)が失速防止で機首を下げエンジンパワーを上げ速度を上げ、そのままクルーが修復出来ずに墜落したとも想定できる。旅客機の場合機首が上がり過ぎれば翼は空気の抵抗以外の何物でも無くなり揚力を失い失速する。何10トンもある旅客機の場合、一度失速してしまえば修復はほぼ困難である。各国はボーイング737MAX8の運行を即座に中止した。アメリカ・ボーイング社は技術的な非は認めなかったがトランプ大統領は世界に習いボーイング737MAX8及び9を運行中止とした。米・調査チームが動き出したと思ったら、墜落には至らないものの同機が確かアメリカで操縦不良を起こした。





イメージ 1
M-CAS発搭載のボーイング737MAX8




日本ではボーイング737MAX8同クラスの中型旅客機三菱MRJが中々世に出る事が出来ず検査でもがいている。このクラスではブラジルも強いがアメリカの圧力があると察しが付いた。最近、737MAX8墜落調査チームの見解で失速防止のM-CASと言う装置のソフト、プログラム・ミスが指摘された。ボーイング社はそれでも、手動操作が勝つとパイロットの責任を臭わせた。メーカーは絶対的証拠が出て来無い限り、クルーに責任を押し付ける。以前、何処の航空機か忘れたが墜落時のブラック・ボックスを摩り替え機長に責任を負わせた事件があった。ちなみにブラック・ボックスとはコックピット・ボイスレコーダーとフライト・データ・レコーダーの事を意味し旅客機には装備が義務付けられている。コックピット・ボイスレコーダーにはコックピット内の音を録音したものでクルーの会話、警報のブザー、Eg音他、周囲の環境等、様々な音が録音される。フライト・データ・レコーダーは航空機の各機構がどの様な動きをしたかが克明に記される。昔は数十項目だったが、現代では数百に上るデータが記載されているのではないであろうか。このブラック・ボックスは耐衝撃、耐火、防水で墜落に耐える非常に頑丈な物であり、海中等水に浸かった場合、信号を発信し見つけ易くなっている。誰もいない様な山中に墜落し、運良く生き残った人がこの特性を理解しており、ブラック・ボックスに小便をかけ発信させ発見、救出に至ったケースがあった。調査チームは通常、先ずこのブラック・ボックスを見つけ、分析することから調査を始めると言う貴重な物である。



イメージ 2
ブラック・ボックス



飛行機は些細な事で墜落する。過ちを犯す人間が物事、全てパーフェクトを当たり前に行わないといけないのである。人間の力の及ぶ範囲がパーフェクトでも、第三者・外的要因で墜落するケースはいくらでもある。

今の飛行機は簡単には落ちないと言われる。しかし、戦時中、爆撃機に乗っていた親父も言っていたが、ボルト1本緩んでいるだけでも落ちるのだ。飛行機は突発的な要因で墜落するケースもあるが様々なミスの連鎖で落ちるケースが殆どであり、墜落の原因は墜落の数ほどあると言っても過言では無いほど多岐に渡っている。少し、説明を加えよう。①飛行機の整備、②停車場所の環境、③積荷の内容、④クルーの準備、⑤天候、⑥空港の状態、⑦管制官の問題、⑧クルーの問題、⑨機体の問題、⑩第三者的問題、⑪外的要因、⑫自然現象、⑬航空会社管理体制、訓練体制、経営状態。今、すぐに思いつくままでもこれだけ出てくる。各項目で数え切れない要素があり、それぞれが連鎖する。墜落要因は計り知れないのである。今、ここでこれ等、要因を説明したいが、本文だけでも長いのに輪をかけて膨大なものになるので別の機会にジックリ語って行く事にしよう。




イメージ 3

三菱MRJ中型ジェット機
 
イメージ 4


 
インド等ではボーイング737MAX8、50機購入を予定していたが、最初の1機を購入し後の49機はキャンセルに至った。三菱MRJの好機となれば良いのだが・・・。本墜落で私は解せないところがある。失速防止のM-CASのプログラム異常と言うのは分かる。しかし、墜落した2機は墜落前に著しく上下動を繰り返したらしい。何故、機首が異常に上がりオートパイロットが失速と判断したかである。旅客機が普通に巡航していて、いきなり機種が上がる訳が無く、クルーもそんな操縦をする訳が無い。そこの説明が無い。未だ調査は途中なのであろう。今まで航空機墜落で電気関連事故と言えば、ピラー管の中に蜂などが巣を作ったり、清掃時センサーにマスキングを施した後の外し忘れでのデータ検出・測定不良。計器の故障、空港での着陸誘導レーダーの拾い間違い、警報が煩いと切ったブレーカーに操縦上重要な回路も繋がっていた。電気ケーブルの老朽化でケーブル被覆が絶縁不良、電線間で放電(短絡)し火花が発生、引火による火災・操縦不良。オートパイロットとクルーのコミニュケーションの問題、Eg故障による補助電源装置充電不可等聞いたが、技術が進みオートパイロットも更に複雑化して来た事での今回初めてのM-CAS導入であった。実験台にされた人は気の毒である。



イメージ 5

墜落した粉々のボーイング737MAX8
 
イメージ 6


 
ボーイング社は飛行機を墜落させて技術を向上させて行くと言う人体実験を操業開始から繰り返している。アメリカらしいやり方である。ボーイングなどの大手は賠償しても持ちこたえるが、墜落で信用を失い潰れて行った航空機会社は非常に多い。そして、航空機業界は安全第一では無く利益至上第一である事を踏まえておかなくてはならない。航空機の整備の不備や、まともに行っていないケースも多い。特に格安航空機会社は酷く、ずさんな整備、技術的にプロ・レベルに至っていないクルー(機長、副操縦士等)が平気で運行しているケースがある。整備については格安航空に限らず大手でも例外では無い。「日本は大丈夫やろ」と思いたいだろうが、数年前、日本航空がずさんな整備・管理体制で謝罪会見を行った事を覚えてはいないだろうか。私の現住は大阪・池田市の猪名川沿いに近く、伊丹空港から飛び立つ飛行機を真下からド・アップで良く見かける。真っ白な筈の飛行機が真っ黒に薄汚れているケースを目にする機会は非常に多い。随分、古い飛行機が飛んでいる事に驚かされる。特にボーイング737(ここで言うボーイング737はMAXでは無い)は良く落ちましたからね、今でも使っている航空会社あります。言っている矢先にプロ・サッカー選手を乗せた小型機が又、3日ぐらい前、海に墜落しました。4月8日、自衛隊所有のアメリカ戦闘機F-35A(ちなみにF-35Bはヘリコプターの様にホバリングが可能で離着陸に滑走路が不要。その為、日本は空母の甲板に耐熱処理を施し、F-35Bを備える予定だ)が青森沖に墜落。この5ヶ月で4機落ちています。「気を付けて下さい」。


航空業界に関わる人は「飛行機事故は空港に向かう交通機関より可能性が低いと言う」。しかし、飛行機は現代でも世界規模で見ると小型機を含め2ヶ月に1度は落ちている。人は飛行機が落ちる事は知っている。それなのに何故、飛行機に乗るのか。私も旅行で何度か利用し、海外では小型飛行機を楽しんだ事もある。「自分は大丈夫」と言う防衛本能が働くのか。それ以上に「必要」だから使うのである。「嫌だったら乗るな」と言う事です。列車業界が躍起になって速度アップしているのも、3時間を超えれば客は飛行機を利用するからで、3時間がボーダーラインとなっているからである。現在、全世界で何十万人もの人間が同時に空を飛び交っている。飛行機に乗るときは心して乗る事だ。そして、墜落時少しでも助かる可能性が高い後部座席を取る事をお勧めしたい。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 271

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>