今やドライバーに限らずFW、IRON等リシャフト花盛り。シャフトも数え切れないぐらいの勢いで様々な物が横行している。リシャフトの基準として重量、長さ、固さ、キックポイント。もっと言えばトルク、振動数、飛距離、しなり戻り感、タイミング等レベルによって選択基準も様々だ。言って置くとキック・ポイントや固さの表現などメーカーによって実にマチマチで参考程度にしかならない。打って合う物をチョイスする
事は言うまでも無い。
良く、格安リシャフト店でネットでのオーダー注文のオーダー票なる物がある。まあ、クラブ名、選択シャフト、希望バランス、長さ、希望グリップの記入欄があるのが一般的だ。これに記入しクラブを送り、リシャフト後、返却して貰う訳だが、いささか疑問点が多い。
先ず、バランスはシャフトを入れ替え切ってみないと数値は確定し難い。客先希望に合わなかった場合、クラフトマンは何を優先するか。そんな確認の電話が依頼主に入る事は先ず少ない。言われたオーダー通り切って挿すだけ。バランスが重過ぎればクラブ長を短くするか、グリップを重たい物に変えるか。又はカウンター・バランスと言ってグリップ側にテープ状の鉛を貼るか。バランスが軽過ぎれば逆の事をすれば良い。加えてウッドなら手っ取り早くヘッドに鉛を貼ったり、アイアンなら鉛を詰めて貰う手も手もある。グリップも様々な物が有り、これをバランス調整に使うのは有効だ。電話1本入いれば、金額なりに自分の希望に沿った物が出来上がるのに、依頼主希望仕様から大きく外れてもオーダー票通り切って挿すだけ(言っていても電話をよこさない場合もある)。大枚はたいて大損こくケースが多々見受けられる。
返送時の宅急便の梱包も大きな問題がある。アイアンなどシャフトを1本ずつ梱包して貰わないと
えらい事になる。トラックの揺れ、振動でシャフトが擦れる度合いは、一般の予想を遥かに凌ぐ。
シャフト銘柄の印刷が消えて無くなる程、凄まじい物だ。良く、オークションなんかでシャフトの銘柄が
消えている物は完全に宅急便にやられていますね。当然、シャフトも傷むと言うもの。
それじゃ、チャンと店を構えたところに手渡しで頼もうと思っても、ネット格安リシャフト店と大差ないケースが多い。「依頼主に確認の電話を1本入れる」。これだけの事を面倒臭がって怠る。依頼主無視、クラフトの身勝手な品が出来上がる。作業と言えばリシャフトやグリップ交換だけ、加えてもライ角、ロフト角の調整ぐらいか。経験年数が多いと言って妙に職人のプライドだけが高い。年配者に多いですね。
今、SWを削れるクラフトマンがどれだけ居るだろうか。
そんな事でシャフトを切る時は立ち会った方が良い。グリップでツアーベルベットラバーだけでも45~52gまでの選択肢がある(62-60-58の順に重くコード入りはさらに1~2g重たい)。グリップの選択を変えることでバランス調整が効くのだ。カウンター・バランスを加えればさらにバランス調整が出来る。但し、ヘッド側は2gでバランス1ポイントの調整が効くが、グリップ側で1ポイントの調整を行うのには4gの増減が必要だ。その上で、自分の希望である長さに合わせるのである。バランスを抑えるためにグリップやカウンターバランスを巻き過ぎるとクラブ重量が重たくなるので自分の希望に合わせた兼ね合いが必要だ。
クラブが軽くてリシャフトしたのにバランスが軽過ぎて重みを感じない。クラブが重くてリシャフトしたのにバランスが重過ぎて振れない。愛用のクラブを糞味噌にされちまう。「金をドブに捨てる」とはこの事。
「お客さん、バランスなんてシャフト変えてみないと分かりませんわ」。なんて大嘘。頭脳やノウハウが無いだけ。それときめ細かい対応が面倒臭いだけ。儲け主義で数をこなすのに、分かっていてもやらないだけ。依頼先に怒鳴られて泣き寝入ってる、騙されている知らないゴルファー多いだろうな。。
騙されたら「あきまへんでーーー」。